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書評コーナー

薬のチェックは命のチェックで取り上げた書籍を紹介しています。

季刊誌18号より

“レセプト審査”の不可思議——EPO訴訟から学ぶ不当審査との闘い方

中井 洋、田辺幸雄 共著/医学通信社

“レセプト審査”の不可思議——EPO訴訟から学ぶ不当審査との闘い方

医療機関で患者は自己負担の1〜3割を支払います。医療機関は、残りを、毎月、保険者に対して請求します。このときの明細書がレセプトです。新聞などでは、医療機関による医療費の不正請求の記事を見かけることがありますので、医療機関というものは、なんどか利益をあげようと不正に請求しがちであるかのように思ってしまいがちです。

本書は、腎性貧血を改善するエリスロポエチンの保険請求が、保険者によって度々減点された、つまり支払ってもらえなかった医師が、保険者を相手取り訴訟を起こした経験をもとに、レセプト審査のあり方や裁判の軌跡を記録したもの。いつもの書評と少し視点が違いますが、医療機関側からの見方として参考になります。EPO訴訟については、本誌3号の「行ってきました」で取り上げたことがあります。(さ)


■B5版:100ページ、裁判記録のCD−ROM付き/¥1,500 (税別)

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