(2007.3.2号)

『薬のチェックは命のチェック』インターネット速報版No77

「薬のチェック」の緊急警告!

事故死・突然死の原因はタミフル!

厚労省は因果関係を認め、直ちに警告を!
薬害の繰り返しは許されない!

  1. 睡眠剤・鎮静剤など中枢抑制剤による異常行動は薬理学の常識
  2. タミフル服用後の異常行動は同じことが強く現われたもの
  3. もっときつく現われれば呼吸が止まって突然死する
  4. タミフル使用後に1年間で100人もの異常行動、これまでに7人も異常行動後に事故死している。睡眠中などの突然死は38人
  5. 動物実験で、タミフルの脳機能抑制作用は十分に証明されていた
  6. 厚労省はインフルエンザそのものでも同じことが起きるというが、インフルエンザで起きるなら世界中の人に起きるはず。しかし事故死は日本だけである。それに、これまでにも起きていたはずだが、自然経過で事故死や突然死の文献報告はない
  7. FDAが主に日本からの報告を分析したら1〜2回服用後数時間で3分の2が異常行動を起こしていた
  8. 改めて調査するまでもない。昨年の厚労省研究班の調査結果で因果関係は十分に説明できる。初回服用後数時間の時間帯をみると、飲まない場合よりも4-5倍から12倍、異常行動を有意に起しやすく、事故死7人も統計的に有意
  9. 厚労省もマスコミも執拗に、関連を否定している場合でない
  10. 2月28日の情報ではだめだ!!
    厚労省は因果関係を認め、直ちに警告を出しなさい。
     (これらの根拠は、参考文献を参照ください)

2月21日厚生労働省(厚労省)に対して、「薬のチェックNPOJIP」から、「タミフルと死亡との因果関係を認め、国民に警告するように」との要望書を提出しましたが、厚生が何の対策もとらないため、またしても、不幸な死亡事故が起きてしまいました。

報道によれば、2月27日、14歳の男子中学生は午前中に1個、夕方に1個のタミフルを服用して数時間後の夜中、ほんのわずかに親が目を離した間に11階から転落死しました。

  1. 睡眠剤・鎮静剤など中枢抑制剤による異常行動は薬理学の常識
  2. タミフル服用後の異常行動は同じことが強く現われたもの
  3. 害作用がもっと強く現われれば呼吸が止まって突然死する

タミフルは脳の働きを抑制することが動物実験と人に起きる症状から分かっています。睡眠剤や鎮静剤、麻酔剤、アルコールと同じです。アルコールを飲むと、寝てしまう人、興奮して暴れる人などがいます。麻酔剤は、強く作用すると呼吸が止まります。麻酔中は人工呼吸器で呼吸していますので死ぬことはありませんが、人工呼吸しなければ呼吸が止まって死に至ります。

脳には、それぞれの神経が秩序だって働くようにコントロールしている「統合中枢」という管制塔のような中枢があります、タミフルを飲むと、脳の中にタミフルが入り込んで、まずその部分を乗っ取ります。そうすると、いろんな神経が思い思いに勝手に動きだすために異常行動を起こすのです。

タミフルで低体温になりますが、熱が下がったと喜んではいられないのです。これは体温中枢が乗っ取られているからです。今まで経験したことのない34度や32度といった低体温になる人もいます。これは異常行動や呼吸が止まる前兆です。もっと激しく作用すると、人の命に最も大切とも言うべき、呼吸中枢が乗っ取られてしまいます。すると、呼吸が止まり、命もとまります。

つまり、体温中枢が乗っ取られると異常なまでの低体温、統合中枢が乗っ取られると異常行動、呼吸中枢が乗っ取られると呼吸困難、突然死になるのです。

  1. タミフル使用後に1年間で100人もの異常行動、これまでに7人も異常行動後に事故死している。睡眠中などの突然死は38人
  2. 動物実験で、タミフルの脳機能抑制作用は十分に証明されていた

異常行動から事故死した人が7人というだけでも多いのですが、実は、事故には至らないけれども、死ぬ一歩手前であった人や入院した人など、重い異常行動など精神神経系の異常例は、昨年1年間だけで日本では95人の報告がありました。したがって、すでに100人は超えているでしょう。

そしてタミフルが強く作用すると呼吸が止まって死ぬことは、動物実験で何度も確認されている確実なことです。多く使えば使うほど多くの動物が呼吸が止まって死んでしまいます(専門用語で用量-反応関係があるという)。したがって、極めて確実な因果関係があるのです(医師・薬剤師ならばメーカーに資料請求できますので、ぜひ請求し、ご自身の目で確かめてみてください。そんな時間がない、というのであれば、せめて厚労省やメーカーの主張のみに耳を傾け安易に信じる姿勢を改めて、確実に安全という証拠をメーカー(厚労省)が示すまでは処方を控えてください。

国立感染症研究所の岡部信彦・感染症情報センター長は「すぐに使用を禁止すべきだというほど服用と異常行動に強い関連があるとは思わないが、服用者は多く、調査が必要だ」との見解を示した上で、「タミフルは病状を早く楽にする薬で、飲まなければ命を落とす薬ではない。副作用を心配するなら、その不安を押し殺して飲む必要はない」と話す(毎日新聞より)

つまり、国の感染症の専門家もようやく「飲まなくてもインフルエンザで命は落とさない、だから不安なら飲まなくていい」と言いはじめました。

  1. 厚労省はインフルエンザで同じことが起きるというが、インフルエンザで起きるなら世界中の人に起きるはず。ところが事故死は日本だけ。それに、これまでにも起きていたはずだが、自然経過で事故死や突然死の文献報告はない。

これまでに分かっている異常行動から事故死した人は、未成年者で5人、成人で2人、合計7人にのぼります。インフルエンザは世界中で流行しますが、タミフルをほとんど使っていない日本以外の国では、このような異常行動から事故死した例は全く報告されていません。

「インフルエンザは怖い」という刷り込みはいわゆる「インフルエンザ脳症」から来ていますが、実はこれは大部分が強い解熱剤(非ステロイド抗炎症剤)による脳症、つまり解熱剤脳症でした。しかし、このときも異常行動から事故死したなどは全くありませんでした。そもそも解熱剤脳症ではインフルエンザそのものが重症化して全身を侵します。一旦下がった熱がまた出るので高熱にうなされていて、異常行動を起こす元気もなくなります。インフルエンザの自然経過でこうした事故例は文献的にも報告はありませんし、聞いたこともありません。

日本から報告された95例をはじめ103例の異常行動などを検討したアメリカ食品医薬品局(FDA)もこのことを認めています。FDAも、インフルエンザの自然経過ではこのようなことは起きない、と言っています。しかもFDAによれば、報告した日本の多くの医師が、CTやMRIで検査しても異常が認められないことからタミフルによる副作用と考えているのです。タミフル服用後の異常行動の患者を診た多くの医師がこのように考えているのにどうして、厚生労働省は否定し続けているのでしょうか。

  1. FDAが主に日本からの報告を分析したら1〜2回服用後数時間で3分の2が異常行動を起こしていた
  2. 改めて調査するまでもない。昨年の厚労省研究班の調査結果から初回服用後数時間の時間帯で飲まない場合より4-5倍から12倍、異常行動を有意に起しやすく、事故死7人でも統計的に有意であることは明白な事実

昨年公表された厚生労働省研究班の報告書では服用していない子と、服用後の子で異常言動に差はなかったと言い、それを最大の根拠に、タミフルで異常言動を起こすこととの関係まで否定しています。しかし、FDAの分析では、1〜2回服用後数時間で3分の2が異常行動を起こしています(この報告は大部分が日本からの報告ですから厚生労働省がそれを知らないはずがありません)。そのことを厚労省の調査に当てはめると、初日の昼間(多くは1回目用後数時間後)の時間帯で飲まない場合より4-5倍から12倍、異常行動を有意に起しやすく、事故死7人でも統計的に有意であったのです(参考文献1-3参照)。

  1. 厚労省もマスコミも執拗に、関連を否定している場合でない
  2. 2月28日の情報ではだめだ!!
      厚労省は因果関係を認め、直ちに警告を出しなさい

これまでの薬害事件の多くがそうであったように、科学的根拠以外の理由が大きくからんでいるとしか思えません。

薬害エイズでは、患者第1号を出すことを渋り、感染を拡大しました。今、またしても厚労省はタミフルによる死亡被害者第1号を認めることを渋っています。

マスコミは、厚労省の大本営発表に惑わされないで、独自の判断で情報を発信しないと、薬害エイズのときのような失敗を繰り返しかねません。

厚生労働省が否定し続けている限り、サリドマイド事件、スモン、薬害エイズ、薬害CJD(ヤコブ病)、薬害肝炎同様、出さずに防ぐことのできる被害者が多発することになるでしょう。すでに、この時点でもなお因果関係を否定し続け、適切な情報を提供しない厚生労働省は、いずれ責任が問われることになるでしょう。

いかにタミフルが異常行動からの事故死を起しやすいかは、『薬のチェックは命のチェック』やTIP誌(医師薬剤師向け医薬品情報誌)に掲載してきた下記の情報をお読みください。

最新の情報(とくに厚労省研究班の報告書のウソを科学的に検証・証明したもの)が、参考文献1)2)です。FDAの報告の詳しい解説が3)です。一般向けには『薬のチェックは命のチェック』25号の記事(1)が最も分かりやすいと思います。医師・薬剤師、さらに根拠を詳しく知りたい方は、TIP誌2006年11月号、12月号で(2)(3)をご覧ください。

睡眠中の突然死など、はじめからの経過もぜひお読みください。実は、異常行動から死亡された方が7人もいますが、睡眠中などに呼吸が止まって死亡した突然死の人数は、それよりもずっと多くて、40人にも達します。この突然死についても厚生労働省は関連を否定し続けています。

タミフルは、インフルエンザの特効薬などではなく、今や、たいへん怖いものだということを知ってほしいと思います。

厚生労働省や学者、メーカーが因果関係を認めないなら、そして医師も安易に処方するなら、みなさんの命、かわいいお子さんの命を守るためには、みなさんご自身が、「タミフルは要らない」というしかないでしょう。

幸い、タミフルで異常行動を起こすことが、これだけ報道されれば、断る患者にそれでも勧める医師はそれほどないでしょう。断りやすくなってきましたから、しっかりと、自分の希望を医師に言いましょう。

インフルエンザだなと思えば、できるだけ早めに寝て治すに限ります。解熱剤もなるべく使わない方が早くすっきり治ります。

参考文献

  1. 「薬のチェックは命のチェック」25号(2007.1)より
    タミフル脳症は薬害だ!
      −厚労省汎研究を徹底検証する
      −たかが風邪で死んでよいものか!
  2. 浜六郎、タミフルは初日昼(初回服用後)に異常言動を起こす
    厚労省研究班報告書とFDA報告を正しく読めば因果関係は明瞭、
    TIP誌2006年11月号(その1)、12月号(その2)より
  3. 浜六郎、FDAは異常行動とタミフルとの関連を実質的に認め警告、
    TIP誌2006年11月号より
  4. 薬のチェック速報No49 新型インフルエンザ脳症?それとも新たな薬害?
  5. 『薬のチェックは命のチェック』12号(2005年改訂版)
  6. 浜六郎、オセルタミビル(タミフル)初回服用後睡眠中に突然死、
    TIP「正しい治療と薬の情報」2005.2月号
  7. 速報No59 タミフル脳症(異常行動、突然死)を日本小児感染症学会で発表
  8. 速報No61 タミフルと死亡:関連を示す10の理由
  9. 速報No62 よくある質問への緊急回答:タミフルの害と利益ーバランスをどう考える?
  10. 速報No63 タミフルと突然死、異常行動死の因果関係で意見書提出
  11. 速報No66 予防方法の記載がない欠陥「脳症ガイドライン」に意見書提出
  12. 速報No69 沖縄県でタミフル服用後、中学生が転落死
  13. 速報No71 厚労省研究班のデータを正確に読めば タミフルで1.7倍以上、19人に1人がよけいに異常言動
  14. 速報No72 タミフルと異常行動:厚生労働省に対し報告書の撤回を要望(2006.11.17)
  15. 速報No75 ISDB声明「どちらが危険?インフルエンザとタミフル?」
  16. 速報No76 厚労省に要望書提出(2007.2.21)死亡とタミフルの因果関係を認め,警告を

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