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書評コーナー

季刊誌38号より

薬害肝炎とのたたかい 350万人の願いをかかげて

薬害肝炎とのたたかい

薬害肝炎全国原告団出版委員会編/桐書房
 ■13cm x 15.6cm 296頁 価格1300円(税別)


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薬害C型肝炎訴訟の原告団が企画・編集し、原告、弁護士、支援者ら約80人が執筆に関わっている。 また、薬害研究者の片平洌彦さん(東洋大学社会学部教授)によって、薬害肝炎の経過と被害の実態が適確にまとめられている。

肝がんになる恐怖や仕事も子育てもできない悔しさ、治療の副作用の苦しさが綴られ、国と製薬企業を相手に、 原告団がどのように闘ったかも克明に報告している。薬害肝炎訴訟の経過とその成果を明らかにすることで、 薬害肝炎の問題構造が浮かび上がっている。

350万人の肝炎患者支援のための法律を早期実現させる起爆剤となったのも本書である。 国会が空転しかけた昨年(2009年)11月、「この臨時国会で、肝炎対策基本法を」と、国会議員を回ったときに 持参したのが刊行したばかりのこの本であった。そして、同月30日、「肝炎対策基本法」が成立したのである。

巻末の薬害関連の年表・東京地裁の判決骨子・国や製薬企業との基本合意書などの資料は、 薬害肝炎問題を理解する一助となろう。読み終えたとき、「薬害を繰り返すな!」と誰もが思う1冊である。(や)