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書評コーナー

「薬のチェックは命のチェック」で取り上げた書籍を紹介しています。

季刊誌23号より

検査値と病気 間違いだらけの診断基準

大櫛陽一著/太田出版

検査値と病気 間違いだらけの診断基準

生活習慣病の次は「メタボリックシンドローム」という言葉が幅をきかせ始めました。 「薬のチェック」の読者は血圧やコレステロールの値にさほど一喜一憂しないかもしれませんが、検診での「基準値」を鵜呑みにすると、 だれもが何かの「病気」か、その予備軍になってしまいます。そもそも、35歳の人も80歳の人も血圧が130以上あれば高血圧症というのはおかしいと思いませんか?  それに大いに異議を唱えているのが本書です。医薬品や健康食品業界の支援を一切受けていない検診実施機関の協力を得て、 北海道から沖縄まで全国45か所約70万人のデータを基に検討しています。 年齢差や男女差を考慮しない「正常値」によって多くの人が「異常」となり、その結果無駄な投薬がなされ、それが危険な薬だったら?  豊富なグラフと大きめの文字、赤と黒の二色刷りという非常に読みやすい体裁です。(さ)


■ A5版:180P/¥1,480 (税別)

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