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書評コーナー

薬のチェックは命のチェックで取り上げた書籍を紹介しています。

季刊誌15号より

昔の女性はできていた 忘れらているー女性の身体に“在る”力

三砂ちづる著/宝島社

昔の女性はできていた 忘れらているー女性の身体に“在る”力

この書名を見たときは一瞬、回顧趣味の本かと思いました。しかし手にとってみて、びっくり。昔の女性は(月経血コントロールが)できていた、という話です。

下着をつけずに着物を着ていた時代の女性たちは、月経の時どうしていたのだろう? と不思議に思ったことはありませんか。その具体的な方法が第2章「90代の女性が語る」でわかります。著者はブラジルでの家族計画・母子保健プロジェクトに携わり、地域によっては95%も帝王切開しているという出産の現状に対して、もっと自然でからだにやさしいお産を普及させようと、日本のお産の伝統などを調査しました。今の90代以上の女性達は骨盤底筋をコントロールして月経の出血を抑えふだんどおりに日常生活できていたという発言に出会い、2002年に本格的な調査をしました。若い女性はこれからも続く月経を乗り切るために、熟老年女性は尿漏れや便漏れ防止に、一読を勧めます。(さ)


■19×13㎝:251ページ/¥1,500 (税別)

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